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2005'06.12.Sun

ドンキホーテ2

昨日、ドンキホーテ後編を読み終わりました。文庫でも、3冊あり、前編と合わせると、文庫本6冊になります。読み応えは十分だと思います。
それにしても、今から400年前にかかれたという、このドンキホーテ、後編まで読んでみて、その面白さ、そして、スペイン人に今も愛され続けている意味が分かったような気がしています。
ドンキホーテを読むというのは、単に小説を読むということではなく、作者であるセルバンテスと対話しているような気持ちになるということです。ドンキホーテの活躍する16世紀末から17世紀初頭のスペインの状況は、セルバンテスの目と体験を通した世界であり、セルバンテスが参加したレパントの戦いや、仕事でスペインの村々を回ったことが非常によく活かされているように思います。
また、ドンキホーテの幅広い知識、すなわちセルバンテスの博識さということにも驚かされますし、細かい描写などでも、当時広く知られていたであろう寓話や詩、おとぎ話などからの引用や、さりげない言い回しなど、素晴らしいものばかりです。現在の我々が読んでも、なかなか分からない部分に関しては、解説などがされているので、少しは分かるのですが、それでも、解説が全てを網羅している訳でもなく、意味不明となってしまっている部分が残っているのは残念と言えば残念です。
例えば、自分の娘の美しさを表現するのに、ドンキホーテに登場する老女が以下のように言っています。「この娘は日に日に海の泡のように美しく育っていきました。」(岩波書店 牛島信明訳)となっていますが、「海の泡のように美しい」とは、日本では使わない表現だと思います。これは、ヴィーナスが海の泡から誕生したという神話に基づいたものと思われます。ボッティチェリの絵画で「ヴィーナスの誕生」という有名な絵画がありますが、ここに描かれたヴィーナスは、まさに海の泡から誕生したばかりということになっています。こういった表現一つをとってみても、神話に基づいているものもあれば、カトリックの逸話などに基づくものもあり、多岐に渡っています。こうした様々にちりばめられた気の利いた表現が、ドンキホーテを面白くしていることは間違いありません。
ぜひこれから読まれる方は、こういった部分にも注目してみてはいかがでしょうか。
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